ある顧客からの依頼は、こうだった。
「夫からひどいことを言われて悲しいんです」と、感想の様な切り出しに、詳細を聞くことになった。その後、彼女は、
「夫に対して、不信感を持っています」と、ハッキリ言った。
今回の依頼内容を一通り聞きながら、
「それはぁ、不信感持つよなぁ」と、自分の揺らいだ感情に気づいていた。
「自分が、家族のためだと信じてやったことに対して、やらない方が良かったと言われたら…。しかも事後に」と共感したのだった。
相談を終え、ひとしきり自分と向き合う時間にした。そして、
「人に何を言われようが、自分のやりたいことができたことに感謝しよう。人から批判されても、自分が信じたことを、自分がやりたいことをやりたいんだよなぁ」と、自分の本音に辿り着いた感触を得た。身も心もスッキリしていた。
その後、彼女は、夫の発言に対する悲しみはなくなり、夫に対する不信感も気にならなくなったと言っていた。
「顧客やその家族の悩みや困りごとも、自分が揺らいだ感情に気づくことから、本当にやりたいことを知っていけば、全部変わるんだ」と、思わずひとりガッツポーズ。これでいいんだと確信を持ち、依頼に応えられたことに、喜びを噛み締めたのは、これが初めだった。
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