エレナ(Ellena)と弥一(みち)は、お互いの将来を真剣に考えていた。ふたりは、愛し合ってると感じていたし、結婚も意識していた。今日は、ふたりが、将来について話をすると約束をした日だった。
始めに、エレナは、
「今日は、時間を作ってくれて、ありがとう。ふたりにとって、とっても大切な時間になると思ってる。」と、弥一にお礼を伝えた。
弥一も、エレナに優しく返した。
「こちらこそ、ありがとう。ふたりの理想は、きっと実現するって思うから、いろんなことについて話したいな。」
「じゃ、まずは、健康第一だから、健康について、弥一の理想を教えて。」と、エレナは尋ねた。
「そうだね。健康っていうのは、計測の指標とか、医師の診断とか、人が決めることじゃなくて、自分で決めることだと思ってるのね。自分の日常で、痛みとか動きづらさとかの症状なく動けてるなら、健康だって定義してるんだ。エレナは、どう?」と、弥一は尋ね返した。
「私は、ガンとかの難病は怖いし、発見が早い方が、投薬とか手術で治癒できる可能性が高いから、健康診断とか人間ドックは、定期的にしたいと思ってる。」と、エレナは、のっけから価値観が正反対なことに内心驚いていた。
「どちらが正しいとか、どちらが善いとかの話じゃないのよね。何をやりたいかの問題だから、人それぞれ違くていいし、お互いジャッジすることないよね。」と、エレナは少しフォローするように言った。
「人は生かされてるって信じてるってのが、根底にあって。次に、怪我や障害も含めた病気や症状は、自分を守るためにあるって信じてる。だから、病気や症状で死に至るようなら、その方が自分にとってはいいってことなんだって信じているんだよ。」と、弥一は、エレナのフォロー姿勢をみて、ゆっくり説明した。
エレナは、目をキラキラにして言った。
「それは、素敵な考えね。生きていること自体に、とても謙虚な姿勢を感じるし、自分に起こる全てが、自分にとって良いことだって、諦めているようにも聞こえたけど、同時に信念みたいのも感じたわ。私は、弥一に賛成よ。」
「ありがとう。じゃ、エレナは、健康診断とか人間ドック行かないことにするの?」と、弥一は聞いた。
「やー、しばらくは行くと思う。」と、エレナは答えた。
ずこーっと、弥一は、心の中でつぶやいた。
「とりあえず、健康の理想は、楽しいと思えることを常に探して、今やりたいことをやっていけば、幸せだって思えるし、ストレスも解消されるし、病気や症状を患ってもすぐ治ることだね。楽しいことで心身ともに健康ってことで。」と、弥一は、締めくくった。
「なんか、弥一らしいね。でも、弥一の理想は、私も理想だなー。本当にやりたいことができて、心身ともに充実してたら、ホント幸せだろうし、いつ死んでも後悔ないかも。」エレナは、弥一の意見に賛成した。
「ホント、そうだよね。健康診断と人間ドックどうする?」と、弥一は、エレナに弥一が望む答えを期待した。
「いやー。行くと思う。」と、エレナは答えた。
いくんかいっと、弥一は、心の中でつっこんだ。
「理想は、ふたり一緒になれたね。」と、弥一は、それでも前向きだった。
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